和歌山県橋本市 病気や予防、トリミングサロンの専門病院

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ブログ

幹細胞療法2016.1.23

7か月のメスのコーギーの子姫ちゃん。
今日、避妊手術のために来院しました。
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でも今日の手術は避妊手術だけではありません。
脂肪幹細胞療法のための皮下脂肪の摘出手術も行いました。
動物には日常的に発生する怪我や病気から身を守るため、自分自身で傷を修復する自己治癒能力が備わっています。
身体にはこのような自己修復を日常的に行っている細胞が存在し、幹細胞と呼ばれています。
幹細胞は①あらゆる性質の細胞に変化することで損傷部位を補ったり
②組織を修復する物質を出すことで本来持っている治癒能力を向上させます。
また幹細胞には③炎症・損傷を起こした部位に集まるという性質があります。
このような治療が必要とされる部位に集まって治癒を促進してくれる働きがあります。
幹細胞療法はこのような性質を持つ幹細胞を体外で培養し数多く増やして体内に戻すことで自己治癒能力を上げ怪我や病気を治療することを目的をしています。
椎間板ヘルニアなどの神経疾患、多発性関節炎などの自己免疫性疾患、骨折の癒合不全、腎不全、そのほかアトピーや肝炎など様々な病気の治療で行われています。
一般的には自分の脂肪幹細胞を摘出し培養して体内に注射や点滴で戻します。そしてこのように自分の細胞で治療することを自家移植といいます。
しかし自家移植は手術・培養に最低2週間が必要なので
椎間板ヘルニアなどすぐに治療を行いたいときや高齢や全身状態が悪く麻酔や手術に耐えれない場合には他のワンちゃんの幹細胞で治療する場合があります。
このことを他家移植といいます。
今回子姫ちゃんは幹細胞の他家移植のための脂肪を摘出しました。
今から2週間かけて幹細胞を抽出し培養していきます。
そして完成した幹細胞はマイナス80℃のフリーザーで凍結保存ます。
幹細胞治療が必要なワンちゃんが来院した時に凍結した幹細胞を解凍し直ちに治療行うことができるようになります。
他家の幹細胞の凍結保存ができるようになり、今まで高齢で幹細胞療法をあきらめていたワンちゃんや
直ちに治療は必要なワンちゃんにとって病気を完治させる可能性が広がりました。
今後は猫ちゃんの幹細胞もストックし腎不全などで治療していきたいと思っています。
 

膝蓋骨脱臼2016.1.22

4歳のプードルとダックスのハーフの姫ちゃん
12月1日に突然、右の後肢を挙げて歩行するるようになりました。
診察の結果、膝蓋骨脱臼を起こしていることが分かりました。
膝蓋骨脱臼は犬の後肢にある膝蓋骨(いわゆる膝の皿)が正常な位置から逸脱した状態をいいます。
膝蓋骨脱臼の原因は、先天性の後天性があります。
先天性は出生時から膝関節周囲の筋肉や骨の形成異常や靭帯の付着部の異常などが存在し加齢とともにこれらの異常が進行し膝蓋骨脱臼をおこします。
後天性は打撲や落下などによる外傷性の原因で膝蓋骨周囲の組織に損傷が生じたり、骨に関連する栄養障害などによって骨の変形が生じ膝蓋骨脱臼をおこします。
姫ちゃんの場合、先天性に膝蓋骨脱臼があったのですが、そのグレードはあまり高くなく
グレード2だったので飼主さんが気づいていなかったと思われます。
そして12月1日に遊んでいるときに外傷性に膝関節周囲の靭帯や筋肉の損傷があり足を挙げて歩行するようになったものと思われます。
12月1日に鎮痛薬の処方と安静にすることを指示し、8日に来院した時には四肢で歩行するようになっていました。
四肢で歩行していても膝蓋骨脱臼が治ったわけではありません。
膝蓋骨脱臼を正常な状態に治すには手術が必要です。
四肢で歩行しているワンちゃんに対して手術をするかどうかは専門家でも意見が分かれてはいますが
膝蓋骨脱臼のあるワンちゃんは将来、前十字靭帯断裂を起こす危険性が高くなるとの報告があります。
姫ちゃんの飼主さんも将来、年齢が高くなった時の手術はリスクが高くなるし、
骨関節症も起こしやすくなるため、まだ若いうちに手術をすることにし、1月19日に手術を行いました。
術後の経過も順調なので明日退院予定です。
今後はリハビリをして弱った筋肉をもとの状態にしていきます。
そして左足の膝蓋骨脱臼の手術も考えています。
まだまだ治療は続きますが・・・とりあえず退院おめでとうございます。
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猫白血病ウイルス感染症2016.1.21

昨日、猫の避妊手術のための術前検査に来院した生後7か月のモナカちゃん
8月に保護した時、シラミや回虫などが寄生しており
またクラミジアの感染があり目ヤニ・鼻水をだしており
いい環境で生活していたとは思えない状態でした。
ただ飼主さんが一生懸命治療を行ってくれたため
保護してから1か月後にはすっかり状態も良くなりかわいい子猫ちゃんになりました。
ワクチン接種もして順調に成長をして、避妊手術をすることになりました。
ただ飼主さんが歯肉炎が気になるとのことでしたので
術前検査の時に猫白血病ウイルスと猫免疫不全ウイルス検査も同時に行なった結果
猫白血病ウイルスに感染していることが分かりました。
猫白血病ウイルスは血液・唾液・涙・糞尿などに含まれ感染経路が多く
猫同士が同じ食器を使って食事をしたり、お互いを舐めあったり、じゃれあったり、トイレを共有したり、感染した母猫など長時間に及ぶ密接な接触により感染します。
ここで問題が発生です。
モナカちゃんの家には猫ちゃんが多頭飼育されており、食器やトイレの共有やグルーミングなど
ほかの猫ちゃんにも感染している可能性が出てきました。
そして今日、飼主さんはいつもモナカちゃんが仲良くしている猫ちゃん5頭のウイルス検査に来院しました。
検査の結果、今日検査をした5頭は感染をいませんでした。
ただ潜伏期が2~4週間まれに8週間ありますので、念のため2か月後に再検査をすることになりました。
そしていまはモナカちゃんは1頭隔離をして別の部屋かケージで飼育してもらうことにしました。
あす残りの猫ちゃん2頭のウイルス検査を行います。
多頭飼育をしている場合、今回のようにウイルスに感染している子猫を入れるとほかの猫ちゃんにも感染をさせてしまう危険があります。
必ず検査をしてから新しい猫ちゃんを迎え入れてください。
そして5種混合ワクチンと猫免疫不全ウイルスのワクチン接種を必ずしてください。
 

ミーちゃん2016.1.20

今日も寒かったですねぇ。
寒がりな私は院長室でエアコンとヒーターをつけています。
私も寒がりですが・・・ミーちゃんもかなりの寒がり
以前は毛布に潜り込んで温まっていました。
今は・・・
過保護ママがヒーターの前にベットを置き
ぬくぬくにしてあげています。
で・・・
かなり暖かいので冬なのに伸びきって寝ています。
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温まりすぎると・・・「ふ~~~熱い」と言っているようにヒーターの前から離れて涼しいところで寝ています。
極楽やなぁ~~~
 

2016.1.19

今日は低気圧の影響で雪が一日中ちらついていました。
今までが暖かい冬だったのでこの寒さこたえます。
自宅を出たときは道路や屋根に雪が積もっていましたが
病院周辺は出勤時には雪はありませんでした。
でも診察時間中、時々大きな雪が降ったり吹雪いたりして
病院の裏の田んぼや畑は一面雪景色
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庭の木の葉っぱに積もった雪が
なんか絵になります。
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明日、手術の予定のココちゃん
明日の朝は雪が凍っていて運転が難しいかもしれないからと
今日から入院になりました。
今週は寒いとのこと・・・は~~たまらんなぁ~~
冬眠したい!
 

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