和歌山県橋本市 病気や予防、トリミングサロンの専門病院

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脂肪幹細胞療法2012.04.12

 脂肪幹細胞療法は脂肪から分離・培養した幹細胞を犬や猫に戻してあげることにより失われた機能や組織を再生させる治療法です。

ミーちゃんは昨年9月頃より多飲多尿の症状を示し、
先日の血液検査では腎臓の指標であるクレアチンが3.0 
IRIS ステージ3 中程度の腎性高窒素血症となりました。

先日の再生医療研究会において、
ステージ4の慢性腎不全の猫に幹細胞療法を行い良好な結果が得られた症例の発表がありました。
ステージ4と重度の高窒素血症を呈してからこの治療をおこなうのと
ステージ3のまだ中程度の状態で行うののとではどちらの方がより良いQOLを得ることが出来るか・・
これはまだエピデンスがないので分かりません。

他の先生にいろいろ相談をし、重症になってからよりはまだ腎機能が多く残存している時に
幹細胞療法を実施したほうが効果が期待できるのではないかとのことでした。
で・・・
今日ミーちゃんの皮下脂肪をビー玉程度採取をし幹細胞の培養を行いました。

また、再生医療研究会においてもステージ3の症例の報告がなかったので
ミーちゃんのデーターを他の先生とも共有し慢性腎不全に苦しむ猫ちゃんの助けになればと、
再度、血液と尿の検査を行いデータを取りました。

約2週間細胞の培養を行い点滴でミーちゃんに幹細胞を入れます。
今回採取した幹細胞は継代をし3回点滴を行う予定です。
幹細胞療法を行い腎臓の機能が回復してくれることを期待します。

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