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猫汎白血球減少症2020.06.08
1歳の黒猫のクロ君
クロ君は畑で飼育している外猫ちゃんです。
4日前に畑で見たときは元気いっぱいに走り回っていたのに
急に元気・食欲がなくなり嘔吐と下痢をしていると来院されました。
診察室でのクロ君は虚脱し横になったままで、体温も低下していました。
また血液検査を実施しようとしても血管の怒張がなく、なかなか採血できない状態でした。
下痢・嘔吐から何かの中毒も疑い、なんとか取れた血液で検査を行いました。
検査の結果、中毒ではなく猫汎白血球減少症と診断しました。
猫汎血球減少症は、白血球が極端に少なくなる病気で、パルボウイルスにより引き起こされます。
高熱、嘔吐、食欲がなくなり、下痢が始まると脱水状態になります。
体力のない子猫などはたった1日でも死ぬこともある怖い病気です。
クロ君も白血球が著しく減少しており、点滴治療を行ったのですが残念ながら亡くなってしまいました。
猫汎血球減少症の予防はワクチン接種を行うことです。
外出可能な猫ちゃんは病気が流行する前にワクチン接種を行い免疫を獲得してください。

